デジタル遺品整理は自分でできる?業者に頼むべき5つのケースと判断の目安

デジタル遺品整理は自分でできる?業者に頼むべき5つのケースと判断の目安

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親のスマホやパソコンを前にすると、パスワードだけでなく、どんなサービスを使っていたのかも分かりません。そのため、家族で進めていいのか、業者に頼むべきなのか、判断がつきにくくなります。

結論からお伝えすると、携帯電話の解約やサブスクの停止、SNSの手続きの多くは、ご家族だけで進められます。使っていたサービスが分からなくても、クレジットカードの明細や通帳の引き落としから、手がかりを探せます。

業者の力が必要になるのは、主に「開けない端末や壊れた機器から、写真やデータを取り出したい」ときです。

急いで業者を決める必要はありません。この記事では、自分でできることと業者に頼むことの線引き、業者を考えたい5つのケース、頼む前に確認したいことをまとめました。

目次

業者が要るのは、主に開けない・壊れた機器のデータ

まずは全体の線引きを表にまとめました。「自分で」が「できる」になっているものは、各社の窓口や公式の申請フォームで手続きできます。

やりたいこと自分で業者
携帯電話・ネット回線の解約できる不要
サブスクの確認・解約できる不要
SNS・アカウントの削除や追悼できる不要
開けないスマホ・パソコンから写真を取り出す難しい相談を検討
壊れたスマホ・パソコン・HDDからデータを取り出す難しい相談を検討
家具や家財もまとめて片づける量による遺品整理業者

迷ったら「何をしたいか」から図をたどる

図をたどる前に、紙に「残したいもの(写真など)」と「止めたいもの(支払いなど)」を書き出しておくと、整理しやすくなります。

「何をしたいか」から順にたどると、自分で進めるか、業者に相談するかの目安が分かります。画像をタップすると大きく表示できます。

自分でやるか業者に頼むかの判断チャート(解約・SNSは自分で、写真やデータは端末が開けるかで判断、家財は遺品整理業者)

解約・サブスク・SNSは、業者に頼まなくてよい

次のような手続きは、ご家族が各社の窓口や公式フォームに連絡すれば進められます。お金を払って業者に頼む必要はありません。

私の母が亡くなったあと、母の口座が止まってクレジットカードの年会費が引き落とせなくなり、カード会社から父に連絡がありました。父のスマホをスピーカーにして、私も横に並び、父と私、コールセンターの方の3人で話しました。

母が亡くなったことを伝えると、年会費を払わずに退会できたと記憶しています。対応は会社によって違いますが、まずは窓口に事情を話してみることが第一歩です。

携帯とネット回線は、家族が書類を持って解約できる

携帯電話はショップで、亡くなったことが分かる書類と、手続きする人の本人確認書類があれば解約できます。会社ごとの必要書類は親の携帯電話を解約するときに必要な書類一覧に、光回線やWi-Fiは亡くなった親のインターネットを解約する方法にまとめています。

サブスクは、カードの明細や通帳から見つけて解約できる

パスワードが分からなくても、クレジットカードの明細や通帳の引き落としから契約を見つけ、各社に連絡すれば解約を相談できます。くわしくは親が残したサブスクを確認・解約する方法をご覧ください。

SNSは、家族が公式の手続きで削除や追悼を申請できる

Facebook・Instagram・Googleアカウントには、家族が申請できる公式の手続きがあります。LINEは、引き継ぎができない代わりに削除の申請ができます。

サービスごとの手順は、Facebook・Instagram・LINE・Googleアカウントの記事にまとめています。

業者を考えたいのは、次の5つのとき

一方で、次のようなときは、業者の力を借りることも選択肢になります。

① スマホ・パソコンが開けず、写真やデータを残したい

スマホ本体のロックは、AppleやGoogle、携帯電話会社に頼んでも、基本的に解除してもらえません。

ただし、写真がiCloudやGoogleフォトに保存されていれば、公式の手続きで取り出せる場合があります。業者に頼む前に、親のスマホのパスワードがわからないときの対処法で確認しておくと安心です。

それでも難しく、どうしても残したいデータがある場合に、データ復旧業者への相談を考えます。機種によっては、業者でも開けられないことがあります。

公開されている料金の例では、数万円から数十万円まで幅があります。くわしくは故人のスマホのロック解除、業者に頼むといくら?にまとめています。

② スマホ・パソコン・ハードディスクが壊れている

水に濡れたり落としたりして動かないスマホ、起動しないパソコン、つないでも認識されないハードディスクからデータを取り出すのは、家庭では難しい作業です。

自分で分解したり、電源の入れ直しを何度も繰り返したりすると、残っていたデータまで失うおそれがあります。動かない機器は、そのままの状態で相談するのが安全です。

(PR)壊れて動かないスマホやパソコン、ハードディスクからデータを取り出したい場合は、データ復旧の専門サービス【デジタルデータリカバリー】に相談してみる方法もあります。依頼する前に、このあとの「業者に頼む前に確認したい3つのこと」も確かめておくと安心です。

③ パソコンの中身が多く、何がどこにあるか分からない

パソコンが開けても、写真や書類、メールが大量にあると、どこから見ればいいか分からなくなります。まずは「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」のフォルダと、メールの受信箱から見ていくと、大事なものが見つかりやすくなります。

それでも手に負えないときは、データの整理を業者に頼む方法もあります。

④ 遠方に住んでいて、実家に何度も通えない

スマホやパソコンは、処分されてしまう前に家族で預かっておきましょう。そのうえで、家具や家財の片づけで実家に何度も通うのが難しい場合は、遺品整理業者に家財ごと任せる方法もあります。

(PR)家財も含めた遺品整理全体を業者に頼むか迷ったら、一括で複数社に見積もりを依頼できる【遺品整理110番】で相場を確認してみるのも一つの方法です。

⑤ 気持ちの負担が大きく、手をつけられない

親御さんのスマホやパソコンの中を見るのがつらい、と感じるのは自然なことです。支払いの停止など急ぎの手続きだけ先に済ませて、残りは気持ちが落ち着いてからでも大丈夫です。

家族や信頼できる人に、一緒に見てもらうのもひとつの方法です。

業者に頼むときは、種類を選んでから6つのことを確かめる

業者に相談すると決めたら、まず頼みたいことに合った種類の業者を選び、依頼の前に次の6つを確かめておくと、思わぬ出費や後悔を防ぎやすくなります。

頼みたいことによって、選ぶ業者の種類が変わる

業者の種類主に頼めること向いている場面
データ復旧の業者開けないスマホ・パソコン、壊れたハードディスクなどからデータを取り出すロックが開かない、起動しない、水に濡れたなど、機器から写真などを取り出したいとき
デジタル遺品整理のサービスパソコンやスマホの中身の整理、アカウントの洗い出しなど機器は動くが、中に何があるか、どのサービスを契約していたかを整理しきれないとき
遺品整理の業者家具や家財の片づけ、不用品の処分、買取などパソコンやスマホのほかに、家具や家財の片づけもまとめて頼みたいとき

家具や家財の遺品整理の業者を選ぶときに確かめたいこと(ごみを運ぶ許可・古物商の許可・見積もりの比べ方)は、遺品整理の費用はどう決まる?見積もりの比べ方とトラブルを防ぐ7つのことにまとめています。

依頼の前に、この6つを確かめる

  1. 「できないこと」を先に説明してくれるか:機種や状態によっては、業者でもロック解除やデータの取り出しができないことがあります
  2. 費用が決まる条件がはっきりしているか:調査(診断)の費用、取り出せなかったときの扱い、追加料金の条件を確かめ、見積もりは書面やメールで残してもらいます
  3. データの受け渡しと消去の方法:取り出したデータの渡し方、機器の返却、データの消去や守秘義務への対応を確かめます
  4. 会社の所在地や連絡先が公開されているか:会社の情報がはっきりしない業者は、避けたほうが安心です
  5. 広告の「成功率」などの数字の数え方:どんなケースを数えた数字かを問い合わせてみてください
  6. 頼むことと費用を家族で共有しているか:親御さんの機器は相続人みんなに関わる遺品なので、預ける前に家族で話しておくと、あとのトラブルを防げます

スマホのロック解除を頼む場合に確認したい5つのことは、故人のスマホのロック解除、業者に頼むといくら?でくわしく解説しています。

業者とのあいだで、説明と違う請求をされたなど困ったことが起きたときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に電話すると、お住まいの地域の消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます(消費者庁「消費者ホットライン」)。

補足:自分のデジタル終活は、国民生活センターもすすめている

国民生活センターは2024年11月20日、「今から考えておきたい『デジタル終活』」として、故人のスマホが開けずネット銀行の契約先が分からない、サブスクが解約できない、といった相談の事例を公表しました。

そのうえで、スマホのロックの解除方法や、使っているサービスのIDなどを家族が分かるようにしておくことをすすめています(国民生活センター)。

もし、まだ準備ができる家族がいる場合は、親が元気なうちに聞いておくべきデジタル情報リストや、LINEで送るだけのスマホメモ記入シートも参考にしてください。

よくある質問

デジタル遺品整理は、業者に頼まないとできませんか?

いいえ。携帯電話の解約やサブスクの停止、SNSの手続きの多くは、ご家族だけで進められます。

親のスマホのロックは、AppleやGoogleに解除してもらえますか?

基本的に、解除してもらえません。携帯電話会社に頼んでも同じです。

親がどんなサービスを使っていたか分からないときは、どうすればいいですか?

クレジットカードの明細や通帳の引き落としから、手がかりを探せます。

業者に頼む前に、何を確かめればいいですか?

できること・できないことを事前に説明してくれるか、費用の目安と追加料金の条件、取り出したデータや個人情報の扱いの3つです。

業者は、急いで決めたほうがいいですか?

急ぐ必要はありません。支払いの停止など急ぎの手続きだけ先に済ませて、残りは気持ちが落ち着いてからでも大丈夫です。

まとめ

  • 携帯電話の解約・サブスク・SNSの手続きは、自分で進められる
  • 業者が必要になるのは、主に「開けない・壊れた端末からデータを取り出す」とき
  • 業者に頼む前に、公式の手続きと、できないこと・費用を確認する

今日できる一歩

紙を1枚用意して、「止めたいもの(支払いなど)」と「残したいもの(写真など)」を書き出してみてください。それ以外は、あとからで大丈夫です。

止めたいものはご家族で、残したいものは公式の手続きから。業者に相談するのは、そのあとでも遅くありません。

手続きの方法や費用は変更されることがあります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

テクニカルサポートのコールセンターに10年以上携わり、1日数十件・延べ数千件のお問い合わせに対応してきました。セキュリティソフト(McAfee)で3年、モバイルWi-Fi(WiMAX)で2年。その後は、パソコンのセキュリティ、WordやExcel、年賀状ソフト、プリンターまで、ご年配のお客様の「分からない」に電話でひとつずつ付き添ってきました。私自身は古着販売を行うため、古物商の許可も持っていますが、遺品の買取は行っていません。
今も、70代半ばの父からスマホやパソコンのことをよく聞かれます。そして私も、母を見送った家族のひとりです。このサイトでは、各社の公式情報で確認したことを、同じ立場の家族としてお届けします。

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