親のスマホのPayPayに残っていた残高は、亡くなったあとも、手続きをしないとそのままです。ただ、スマホが開けないと、いくら残っているのかも確かめられません。
結論からお伝えすると、PayPayの残高は、相続人が手続きをすれば受け取れます。パスワードが分からなくても、書類をそろえて申し出れば進められます。
この記事では、PayPayの公式ヘルプ(PayPay残高の相続手続きについて)に沿って、相続できる残高とできないもの、必要な書類、手続きの流れをまとめました。
PayPayマネーは相続できる。PayPayポイントはできない
PayPayの残高にはいくつか種類があり、相続できるものとできないものがあります。
| 残高の種類 | 相続 |
|---|---|
| PayPayマネー | できる |
| PayPayマネー(給与) | できる |
| PayPayマネーライト | できる |
| PayPayポイント | できない |
PayPayポイントは、相続の対象になりません。スマートフォンが開けず内訳が分からなくても、手続きの中で、亡くなった時点の残高を確認してもらえます。
手続きの早見表:誰が・どこへ・いつまでに・何が要るか
PayPayの残高を相続する手続きを、7つのポイントで並べました。くわしい説明は、このあとの章で書いています。出典はPayPay公式ヘルプ、法務局「法定相続情報証明制度」、大阪市「証明書交付手数料一覧」です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何をする | 亡くなった時点のPayPay残高を確かめてもらい、相続人の口座に振り込んでもらう |
| 誰が | 相続人(手続きを申し出る人) |
| どこへ | 【手順1:残高の確認】 PayPay公式ヘルプのページ下にある「フォームでお問い合わせ」から、書類を添付して送る 添付できないときは郵送: 〒160-0004 東京都新宿区四谷1-6-1 四谷タワー PayPayカスタマーサポート宛 【手順2:相続の手続き】 郵送のみ(書類と送り方はメールで案内される) |
| いつまでに | 公式ヘルプに期限の記載なし |
| 何の書類 | 【手順1】次の3つ ①法務局の認証文がついた法定相続情報一覧図の写し(法務局が発行した紙そのもの。自分でコピーした紙は使えません)、または戸籍謄本3種類(下の章でくわしく) ②親の名前と電話番号がわかる、携帯電話の契約書・解約書・直近の請求書のどれか ③相続人の本人確認書類のコピー 【手順2】メールで改めて案内される 事情によっては、ほかの書類を求められることもある |
| いくら | 振込手数料300円(税込)。相続する残高から差し引かれる 郵送の送料は自分で負担 戸籍謄本は1通450円、除籍謄本は1通750円(例:大阪市) 法定相続情報一覧図の写しは無料(作るときに戸籍謄本は必要) |
| どのくらい | 日数は公式に記載なし。郵送での手続きは時間がかかると案内されている 手順1の確認が終わると、相続できる残高がメールで届く |
| 書類を返してほしいとき | 切手を貼った返信用封筒か、レターパックを同封する |
必要な書類は、相続関係・携帯番号・本人確認の3つ
PayPayの公式ヘルプでは、次の3つの書類を案内しています。
- 相続関係が分かる書類:法務局の認証文がついた「法定相続情報一覧図の写し」(法務局が発行した紙そのもの。自分でコピーした紙は使えません)、または次の戸籍謄本すべて
(1)亡くなった方が死亡で除籍されたことがわかる戸籍謄本
(2)申し出る相続人の今の戸籍謄本
(3)亡くなった方と、申し出る相続人の相続関係がわかる戸籍謄本一式 - 亡くなった方が使っていた携帯電話番号が書かれた書類:携帯電話の契約書・解約書・直近の請求書のいずれか。契約した人か使っていた人として親の名前が書かれていて、電話番号がわかるもの
- 相続人の本人確認書類のコピー:運転免許証、パスポート、健康保険の資格確認書、住民票のいずれか1つ。運転免許証と資格確認書は両面をコピーし、住民票はマイナンバーの記載がない、発行から6か月以内のものにします。本籍などの欄を塗りつぶす指定もあるので、出す前に公式ヘルプで確かめてください
携帯電話の書類は、捨てずに取っておく
2つ目の書類は、亡くなった方の携帯電話番号を確認するためのものです。携帯電話を解約するときにもらう書類でもよいので、解約したあとも捨てずに保管しておくと安心です。
携帯電話の解約に必要な書類は、親の携帯電話を解約するときに必要な書類一覧にまとめています。
戸籍謄本は、まとめて取ると手間が減る
銀行や証券会社など、ほかの相続手続きでも戸籍謄本を求められることがよくあります。何か所かで手続きする予定がある場合は、法定相続情報一覧図をつくっておくと、戸籍謄本の束を何度も出さずに済みます(法務局「法定相続情報証明制度」)。
法定相続情報一覧図は、法務局で無料でつくれる
法定相続情報一覧図は、相続関係を1枚にまとめた図に、法務局が認証文をつけてくれるものです。申し出の方法は、次のとおりです(法務局「法定相続情報証明制度の具体的な手続について」)。
- 誰が:亡くなった方の相続人。親族や、弁護士・司法書士などに頼むこともできます
- どこへ:亡くなった方の本籍地、亡くなった方の最後の住所地、申し出る人の住所地、亡くなった方名義の不動産がある場所の、どれかを担当する法務局
- 何を出す:申出書、亡くなった方と相続人の戸籍謄本など、自分で作る相続関係の一覧図(家系図のような図。様式と記載例は法務局のページにあります)、申し出る人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 方法:窓口でも、郵送でもできます。郵送で受け取るときは、返信用の封筒と切手を入れます
- いくら:一覧図の写しは無料です
- 何日かかるか:公式ページには書かれていないので、申し出る法務局で確かめてください
手続きは2段階で、後半は郵送のみ
公式ヘルプによると、手続きは2つの段階に分かれています。
- 【手順1】3つの書類を、PayPayのヘルプページのフォームから添付して送る(添付できないときは郵送)
- 【手順1】PayPayが、亡くなった時点の残高を確認して、相続できる残高をメールで知らせる
- 【手順2】相続の手続きを希望することを伝え、案内された書類を郵送する(この段階は郵送のみ)
- 【手順2】相続人の口座に振り込まれる(振込手数料300円が残高から差し引かれる)
郵送でのやり取りがあるため、手続きには時間がかかります。急いで済ませようとせず、書類をそろえるところから進めれば大丈夫です。
PayPay銀行・PayPayカードは別の手続き
名前が似ていますが、PayPay銀行の口座と、PayPayカード(クレジットカード)は、PayPayの残高とは別の手続きになります。
PayPay銀行は、公式サイトの「相続受付フォーム」から連絡します(PayPay銀行「相続手続き」)。クレジットカードの解約については、親のクレジットカードを死後に解約する手順と注意点にまとめています。
ほかの決済サービスにも、残高が残っていることがある
PayPayのほかにも、交通系ICカードやほかのQRコード決済、ポイントサービスに残高が残っていることがあります。
スマートフォンのアプリ一覧や、クレジットカード・銀行口座の明細から、使っていたサービスを探してみてください。探し方は親が残したサブスクを確認・解約する方法も参考になります。
よくある質問
- パスワードが分からなくても、親のPayPayの残高は受け取れますか?
-
受け取れます。書類をそろえて申し出れば、相続人が手続きできます。
- PayPayポイントも相続できますか?
-
できません。相続できるのは、PayPayマネー・PayPayマネー(給与)・PayPayマネーライトです。
- 手続きに手数料はかかりますか?
-
振込手数料300円(税込)が、相続する残高から差し引かれます。郵送の送料は、自分で負担します。
- 法定相続情報一覧図の写しは、コピーでもいいですか?
-
使えません。法務局が発行した紙そのものを出します。
- スマホが開けなくても、残高がいくらか分かりますか?
-
分かります。手続きの中で、PayPayが亡くなった時点の残高を確認して、メールで知らせてくれます。
まとめ
- PayPayマネー・PayPayマネー(給与)・PayPayマネーライトは相続できる。PayPayポイントはできない
- 必要な書類は、相続関係が分かる書類、携帯電話番号が書かれた書類、相続人の本人確認書類の3つ
- 手続きは郵送が中心で、振込手数料300円が差し引かれる
まずは、親御さんの携帯電話の契約書や請求書が残っていないか、探しておくところから始めてみてください。PayPayの手続きにも、携帯電話の解約にも使えます。
今日できる一歩
親御さんの携帯電話の契約書や、最近の請求書を探して、捨てずに取っておいてください。
手続きの方法は変更されることがあります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。


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