故人のスマホのロック解除、業者に頼むといくら?費用が決まる条件と、頼む前に確認したい5つのこと

故人のスマホのロック解除、業者に頼む費用と選び方

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親のスマホが開かないと、写真や連絡先が残っていても取り出せません。業者に頼めば開けられるのか、いくらかかるのかは、外からは分かりにくいところです。

結論からお伝えすると、スマホのロック解除は、お金を払っても開けられないことがあります。機種によっては専門の業者でも対応できない場合があり、大手のサービスでもスマホは対象外ということがあります。費用も、数万円で済む例から、平均で約23万円という報道まで幅があります。

だからこそ、業者に連絡する前に「自分でできること」と「確認しておきたいこと」を知っておくと、思わぬ出費や後悔を防げます。

この記事では、テクニカルサポートのコールセンターに10年以上携わってきた立場から、業者に頼める作業の種類、公開されている料金の例、依頼する前に確認したい5つのことをまとめました。急いで業者を決める必要はありません。できるところから、ひとつずつ確認していきましょう。

目次

業者に頼まなくて済むこともある。先に2つ確かめる

業者を探す前に、次の2つを確認しておくと、そもそも業者に頼まなくて済む場合があります。

解約や連絡先探しなら、スマホを開けなくてもできる

スマホを開けたい目的別の次のステップ。携帯やサブスクの解約ならキャリア窓口やクレジットカード明細から手続きでき業者は不要、連絡先を知りたいならまず手帳や年賀状を確認、写真を残したいならApple・Googleへの申請または専門業者へ

開けたい理由が「携帯電話やサブスクの解約」「訃報を知らせる相手を探す」であれば、スマホ本体を開けなくても進められることが多くあります。携帯電話の解約はキャリアの窓口で手続きでき、連絡先は年賀状や郵便物から探す方法もあります。

一方で、「写真や動画を残したい」場合は、本体を開けるか、Apple・Googleへの申請などを検討することになります。目的ごとの進め方は、親のスマホのパスワードがわからない…死後、どうすればいい?で詳しくまとめています。Appleへの申請については亡くなった親のiCloudにアクセスする方法、Googleについては親のGoogleアカウント、死後の手続きをご覧ください。

パスコードを何度も試すと、使えなくなることがある

多くの機種では、パスコードを決められた回数まちがえると、端末が使えなくなったり、初期化するしかなくなったりします。そうなると、業者に頼んでもデータを取り出せなくなるおそれがあります。

心当たりのある番号があっても、試すのは可能性の高いものを1〜2回にとどめておくと安心です。また、ネットで見かける「ロック解除ソフト」は、動作しなかったり、ウイルス感染につながったりするおそれがあるため、使わないようにしてください。

業者に頼める作業は、ロック解除・取り出し・復旧の3つ

「デジタル遺品整理」とひとくちに言っても、業者に頼める作業は次の3つに分かれます。どれを頼むかで、費用も、頼む先も変わります。

作業どんなときに頼むか気をつけたいこと
パスワード(ロック)の解除機器は動くが、パスコードが分からず開けない機種やOSによっては対応できない。成功しないこともある
データの取り出し写真や書類を、別の機器に移して残したいロックがかかったままでは取り出せない場合がある
データ復旧機器が壊れている・起動しない・水没した故障の程度によって費用が大きく変わる

電話で相談するときは、「どの作業を頼みたいのか」を最初に伝えると、話がスムーズに進みます。

(PR)機器が壊れている、起動しない、水に濡れたなど、「データ復旧」を相談したい場合は、データ復旧の専門サービス【デジタルデータリカバリー】に問い合わせる方法もあります。相談するときは、このあとの「依頼する前に確認したい5つのこと」もあわせて確かめてください。

費用は、数万円から数十万円まで幅がある

ここでは、料金を公開している例をもとに、パソコンとスマホに分けて見ていきます。

スマホは、2万円台の例から、平均約23万円の報道まで

スマホのロック解除は、業者によって料金の差が大きくなります。公開されている料金表と報道から、2つの例を紹介します。

例料金条件
遺品整理業者(大阪のマレリーク)の料金表(2026年9月時点、税別)診断3,000円+解除20,000円解除できなかった場合、解除の料金はかからない
2020年の報道(PRESIDENT Online)平均で約23万円開けられる保証はない

出典:マレリーク「デジタル遺品整理プラン」、PRESIDENT Online「故人のスマホを開ける料金『平均で約23万円』ただし開けられる保証はない」(2020年1月、古田雄介氏)。マレリークの料金は、2026年10月26日に公式サイトで確認しました。

このように、同じ「スマホを開けたい」でも、数万円から数十万円まで差があります。また、専門の業者でも、機種によっては対応できない場合があります。

パソコンは、料金を公開している大手もある

料金を公開している例として、東急ベルの「デジタル遺品整理」サービスの料金表を見てみます(2026年9月時点、税込)。

メニュー料金対象
パスワード解除パック22,000円パソコン(スマートフォン・タブレットは対応不可)
データ救出パック(50GBまで)33,000円パソコンなどのハードディスク(スマートフォン・タブレットは対応不可)
SNSアカウント削除支援パック14,300円各種Webサービスのアカウントの削除方法を案内
デジタル遺品まとめて処分パック44,000円パスワード解除・アカウント削除支援・機器の処分(機器3台まで、スマートフォン・タブレットは対応不可)

出典:東急ベル「デジタル遺品整理」。料金は変更されることがあり、故障している場合は別途データ復旧の料金がかかると案内されています(2026年10月26日に公式サイトで確認)。

パソコンは、このように決まった料金で頼めることがあります。ただし、表のとおり、大手でもスマートフォン・タブレットのパスワード解除は対応外のことがあります。

費用は、主に3つの条件で変わる

見積もり金額が変わる3つの条件。条件1は機器の種類とOS(iPhoneかAndroidかなど)、条件2は機器の状態(正常か壊れているか)、条件3は作業の内容と量(解除のみかデータ復旧か)。この3つで最終的な見積もり金額が決まる

見積もりの金額は、主に次の3つで変わります。

  • 機器の種類とOS:パソコンかスマホか、iPhoneかAndroidか、どのくらい新しい機種か
  • 機器の状態:正常に動くか、壊れている・起動しない・水没しているか
  • 作業の内容と量:ロック解除だけか、データの取り出しまでか、取り出すデータの量はどのくらいか

同じ「スマホを開けたい」という相談でも、条件によって金額が大きく変わるため、ネットで見かける相場の数字は目安程度に考え、実際の金額は見積もりで確認するのが確実です。

依頼する前に、失敗したときの料金など5つを確かめる

困っているときほど「とにかく早く何とかしたい」と、説明を聞き切る前に決めてしまいがちです。業者に連絡するときは、次の5つをメモしておき、ひとつずつ確認してみてください。

  1. 成功しなかったときの料金:成功したときだけ料金がかかる「成功報酬」か、調査費や着手金が先にかかるのか。何をもって「成功」とするか(画面が開くことか、データを取り出せることか)も確かめておきましょう
  2. 見積もりの出し方:作業の前に、金額をメールや書面で出してもらえるか
  3. キャンセル料:見積もりを見てから断った場合に、費用がかかるか
  4. データの扱い:取り出したデータをどう受け取るか、作業後に業者側のデータを消去してもらえるか
  5. 会社の情報:所在地や連絡先、会社の情報が公式サイトで確認できるか

「必ず開けられます」と言い切られたり、その場での契約を急かされたりしたときは、いったん電話を切って、家族と相談してから決めても大丈夫です。

電話をかけるときに見られるように、次の画像をスクリーンショットして手元に置いておくと便利です。

業者に電話する前のチェックリスト。1.成功しなかったときの料金、2.見積もりの出し方、3.キャンセル料、4.データの扱い、5.会社の情報

預金や相続が目的なら、業者より先に金融機関や専門家へ

スマホを開けたい理由が、預金や相続に関わる場合は、業者より先に相談したい窓口があります。

  • 銀行やネット銀行の口座:多くの金融機関には相続の手続き窓口があり、スマホを開けなくても手続きを進められる場合があります。まずは各金融機関に問い合わせてみてください
  • 相続や遺産分けで判断が必要なこと:弁護士・司法書士・税理士などの専門家に相談することをおすすめします

よくある質問

業者に頼めば、親のスマホは必ず開けられますか?

いいえ。お金を払っても開けられないことがあります。機種によっては、専門の業者でも対応できない場合があります。

故人のスマホのロック解除は、いくらかかりますか?

業者によって大きく違います。料金表を公開している例では、診断3,000円+解除20,000円(税別)です。2020年の報道では、平均で約23万円でした。

開けられなかったときも、料金はかかりますか?

業者によって違います。成功したときだけ払う「成功報酬」か、調査費や着手金が先にかかるのかを、依頼する前に確かめてください。

携帯電話を解約するために、スマホを開ける必要はありますか?

ありません。携帯電話の解約は、キャリアの窓口で手続きできます。

思いつく番号でパスコードを試してもいいですか?

何度も試すのは避けてください。多くの機種では、決められた回数まちがえると、端末が使えなくなったり、初期化するしかなくなったりします。

まとめ:まずは「今日できること」から

故人のスマホのロック解除は、お金を払っても開けられないことがあり、費用も数万円から数十万円まで幅があります。パソコンは料金を公開している大手もありますが、スマホは対応できない業者や機種もあるため、見積もりの前に確認しておきたいことがあります。

今日できることは、次の2つだけで十分です。

  • 今日やること①:スマホを開けたい目的を、紙に1行で書き出す(解約のためか、写真を残したいのか)
  • 今日やること②:この記事の「業者に電話する前のチェックリスト」の画像を、スクリーンショットしておく

この記事が、少しでもお役に立てば幸いです。

サービスの内容や料金は変更されることがあります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

テクニカルサポートのコールセンターに10年以上携わり、1日数十件・延べ数千件のお問い合わせに対応してきました。セキュリティソフト(McAfee)で3年、モバイルWi-Fi(WiMAX)で2年。その後は、パソコンのセキュリティ、WordやExcel、年賀状ソフト、プリンターまで、ご年配のお客様の「分からない」に電話でひとつずつ付き添ってきました。私自身は古着販売を行うため、古物商の許可も持っていますが、遺品の買取は行っていません。
今も、70代半ばの父からスマホやパソコンのことをよく聞かれます。そして私も、母を見送った家族のひとりです。このサイトでは、各社の公式情報で確認したことを、同じ立場の家族としてお届けします。

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