親が亡くなっても、携帯の契約はそのまま残ります。すぐに解約すると困ることもあるので、急ぐことと急がないことを分けて考えておくと安心です。
結論からお伝えすると、解約や承継(名義の引き継ぎ)の手続きをしないままだと、その間の料金はかかり続けます。ただし、写真の保存や、SMSで届く確認コードが必要な手続きが残っているなら、解約はそれを済ませてからにしましょう。
先に済ませておきたいことを片づけてから、落ち着いて手続きすれば大丈夫です。この記事では、解約しないとどうなるか、すぐに解約しないほうがいい場合、解約までの順番を、各社の公式情報をもとにまとめました。
解約しないままだと、料金はかかり続ける
携帯電話の契約は、契約者が亡くなっても自動では終わりません。ドコモは、解約日までに使った分の料金は請求されると案内しています。月額の定額料は日割りにならず、通話料などは解約から1〜2か月あとに請求されることもあります(ドコモ「ご契約者さまがお亡くなりになった場合の解約」)。
ここではドコモの案内を例にしています。auやソフトバンクの細かい扱いは、各社の公式サイトで確認してください。
つまり、手続きを先にのばすほど、そのあいだの料金を払い続けることになります。「いつまでに」という期限はありませんが、使わないと決めたら、早めに手続きするほうが負担は少なくなります。
口座やクレジットカードが止まると、引き落とせなくなることも
料金を親御さんの口座やクレジットカードで払っていた場合、口座の取引が止まったり、カードを解約したりすると、携帯の料金も引き落とせなくなることがあります。
わが家でも、母が亡くなったあと口座が止まり、クレジットカードの年会費が引き落とせなくなって、カード会社から父に連絡がありました。そのままにせず、携帯電話会社の窓口で、支払いをどうするか相談しておくと安心です。
スマホ本体の分割払いは、解約しても残る
スマホ本体の代金を分割で払っていた場合、残りは解約したあとも支払いが続きます。ドコモは一括で払うこともできると案内しています。ソフトバンクも、分割払いの残りは引き続き支払う必要があるとしています(ソフトバンク「契約者が死亡した場合、手続きは何か必要ですか?」)。
すぐに解約しないほうがいい場合
一方で、次のようなことが残っているなら、解約の前に済ませておくと安心です。
① 写真や連絡先を、まだ保存していない
スマホの中の写真や連絡先は、解約や処分のあとでは取り出しにくくなります。電源は切らずに充電しておき、先にご家族の手元に保存しておきましょう。保存の方法は「親のスマホの写真を残すには?」にまとめています。
② SMSの確認コードが必要な手続きが残っている
LINEやネット銀行、Googleアカウントなど、ログインや手続きのときに、SMSで確認コードを送るサービスがあります。解約すると、そのコードを受け取れなくなり、手続きが進めにくくなることがあります。
確認のメールが届かないときは、迷惑メールの設定も見てみてください。私がパソコンのテクニカルサポートのコールセンターにいたころ、「会員登録の仮パスワードが届かない」という問い合わせでは、携帯のメール(キャリアメール)がパソコンからのメールを受け取らない設定になっていたり、迷惑メールフィルターが強めの設定になっていたりすることが多かった記憶があります。
どのサービスを使っていたかは、クレジットカードの明細や通帳からたどれます。サブスクの探し方は親が残したサブスクを確認・解約する方法、LINEの扱いは親のLINEを引き継ぐには?をご覧ください。
③ 電話番号を残したい
親御さんの電話番号をご家族が引き継いで使いたいなら、解約ではなく「承継」という手続きがあります。ドコモでは、承継すると契約の継続期間が引き継がれ、手数料はかからないと案内しています。ただし、dポイントは引き継げません(ドコモ「ご契約者さまがお亡くなりになった場合」)。
電話番号を残したいなら、解約の前に「承継」の手続きをします。迷っているなら、解約の前にご家族で話し合っておきましょう。
解約までの順番
急ぐことと、急がなくていいことを分けると、次の順番になります。
- 写真・連絡先を、ご家族の手元に保存する
- SMSの確認コードが必要な手続きを済ませる
- 電話番号を残すか決める(残すなら承継、残さないなら解約)
- 解約する
AndroidのスマホはGoogleアカウントとのつながりが強いので、親のAndroidスマホを死後に解約・整理する手順も参考にしてください。iPhoneの場合は親のiPhoneを死後に解約・データ削除する完全手順にまとめています。
解約・承継のときに知っておきたいこと
必要な書類
解約には、亡くなったことが分かる書類と、手続きする人の本人確認書類が必要です。ドコモ・au・ソフトバンクの必要書類は、親の携帯電話を解約するときに必要な書類一覧にまとめています。
承継の場合は、解約より書類の条件がきびしくなることがあります。たとえばauでは、承継には、契約者と承継する人の相続関係と、死亡の記載が分かる戸籍謄本などで、発行から3か月以内のものが必要と案内しています(au「死亡が確認できる書類について」)。
ポイントは、解約すると使えなくなる
ドコモでは、解約するとdポイント/ドコモポイントは失効します。残っているポイントがあれば、手続きの前に扱いを確認しておきましょう。
オンライン専用プランは、手続きの方法が違う
ahamoのようなオンライン専用のプランは、店舗ではなく郵送で手続きできる場合があります(ahamo「契約者が亡くなった場合」)。プランによって窓口が違うので、契約先の公式サイトで確認してください。
相続放棄を考えている場合は
亡くなるまでの未払いの料金や、スマホ本体の分割払いの残りは、相続の対象になります。相続放棄は、相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所に申し立てる手続きです(裁判所「相続の放棄の申述」)。相続放棄を考えている場合は、支払う前に、弁護士や司法書士に相談しておくと安心です。
よくある質問
- 親の携帯を解約しないままだと、料金はかかり続けますか?
-
かかり続けます。契約者が亡くなっても、契約は自動では終わりません。ドコモは、解約日までに使った分の料金は請求されると案内しています。
- 解約に期限はありますか?
-
決まった期限はありません。ただ、手続きを先にのばすほど、そのあいだの料金を払い続けることになるので、使わないと決めたら早めの手続きが安心です。
- 電話番号を残したいときは、どうすればいいですか?
-
解約の前に「承継」の手続きをします。承継すると、ご家族が契約を引き継いで、同じ電話番号を使い続けられます。
- スマホ本体の分割払いは、解約したらなくなりますか?
-
なくなりません。分割払いの残りは、解約したあとも支払いが続きます。一括で払うこともできます。
- 先に解約すると、どんなことで困りますか?
-
SMSで届く確認コードを受け取れなくなり、LINEやネット銀行、Googleアカウントなどの手続きが進めにくくなることがあります。写真や連絡先も、解約や処分のあとでは取り出しにくくなります。
まとめ
- 解約や承継をしないままだと、その間の料金はかかり続ける
- 写真の保存や、SMSの確認コードが必要な手続きが残っているなら、解約はそのあとに
- 電話番号を残したいなら、解約の前に「承継」
今日できる一歩
親御さんの携帯の契約先(ドコモ・au・ソフトバンクなど)と、料金をどの口座やカードで払っているかを確かめてみてください。それさえ分かれば、窓口に相談するときもスムーズです。
そのうえで、電話番号を残すかどうかを、ご家族と話し合っておくと、手続きが進めやすくなります。
手続きの方法や料金は変更されることがあります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。


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