親が使っていたGmailには、ネット銀行や通販、サブスクの登録完了メールなど、手続きの手がかりが残っています。ただ、家族がそのメールを見るのは、簡単ではありません。
結論からお伝えすると、Googleは、亡くなった方のパスワードを家族に教えることはありません。メールの中身を受け取る申請はできますが、認められても、米国の裁判所命令が必要になります。
メールが見られなくても、手続きの手がかりは、ほかの場所からたどれることが多くあります。この記事では、Googleの公式ヘルプに沿って、Gmailについて家族ができることと、メール以外の探し方をまとめました。
手続きの早見表:誰が・どこへ・いつまでに・何が要るか
Googleに申請できることのうち、家族が気になる「アカウントの閉鎖」と「データの取得」を、7つのポイントで並べました。出典はGoogle「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」の申請フォームです。
| アカウントの閉鎖 | データの取得 | |
|---|---|---|
| 何をする | 亡くなった親のGoogleアカウント(Gmail)を閉じてもらう | メールなどのデータを受け取る |
| 誰が | 肉親(配偶者・兄弟姉妹・子・親)か、法定代理人・遺言執行人 | 遺族か、法定代理人 |
| どこへ | Googleの閉鎖の申請フォーム(オンライン) | Googleのデータの申請フォーム(オンライン) |
| いつまでに | 公式に期限の記載なし | 公式に期限の記載なし |
| 何の書類 | 申請する人の身分証明書(政府発行のものか運転免許証)と、亡くなった方の死亡証明書をスキャンして添付。英語以外の書類には、専門の翻訳者による英訳(公証済み)を付ける | 左と同じ書類(データのフォームでは「死亡診断書」と書かれている)と、そのほかの追加書類。申請が認められた場合は、米国で発行される裁判所命令も必要 |
| いくら | 申請の手数料は公式に記載なし。書類の英訳(公証済み)は自分で用意する | 左と同じ。裁判所命令の費用は公式に記載なし |
| どのくらい・困ったとき | 審査のあと、Googleから連絡が来る(日数は公式に記載なし) | 審査の結果と次の手続きは、メールで連絡される |
家族が申請できるのは、閉鎖・資金・データの3つ
Googleの公式ヘルプ(故人のアカウントに関するリクエストを送信する)では、家族や代理人が次の3つを申請できると案内しています。
| 申請の種類 | 内容 |
|---|---|
| アカウントの閉鎖 | 亡くなった方のアカウントを閉じる |
| 資金の取得 | アカウントに残ったお金を受け取る |
| データの取得 | メールや写真などのデータを受け取る |
ただし、どの場合も、パスワードなどのログイン情報を教えてもらうことはできません。
メールの中身を受け取るには、米国の裁判所命令が要る
メールの中身を受け取る「データの取得」は、Googleが内容を確認したうえで判断します。申請が認められても、米国で発行される裁判所命令を取る必要があります。
申請の種類ごとの必要書類や入力の流れは、亡くなった人のGoogleアカウントを削除する方法でくわしく解説しています。
別の端末からログインすると、本人確認で止まることがある
親のスマホが開けて、Gmailのアプリにログインしたままになっているなら、メールはそのまま見られます。このあと書く注意は、別のスマホやパソコンからログインし直す場合の話です。
パスワードのメモが見つかった場合でも、別のスマホやパソコンからログインすると、Googleから本人確認を求められることがあります。
Googleは、亡くなった方のアカウントについて、家族向けの申請の窓口を用意しています。迷ったら、まず公式の窓口を使うのが安心です。
契約の手がかりは、カードの明細や郵便物からたどれる
メールの中を見たい理由が「どんな契約があったか知りたい」なら、メール以外の場所から探せることが多くあります。
- クレジットカードの利用明細や、通帳の引き落とし履歴
- 自宅に届く郵便物(請求書・年間取引報告書・カードの明細など)
- スマートフォンのアプリ一覧(スマホが開ける場合)
サブスクの探し方は親が残したサブスクを確認・解約する方法に、ネット銀行や証券口座の探し方は親のネット銀行・ネット証券を死後に見つけて相続する手順にまとめています。
補足:自分の備えには「アカウント無効化管理ツール」
Googleには、アカウントが一定期間使われなかったときに、指定した人にデータを共有したり、アカウントを削除したりできる「アカウント無効化管理ツール」があります(Google公式)。
信頼できる連絡先は最大10人まで指定でき、相手ごとに共有するデータの種類を変えることもできます。ご自身や、まだ元気なご家族がGmailを使っているなら、設定しておくと、残された家族の負担が軽くなります。
よくある質問
- 亡くなった親のGmailのパスワードを、Googleに教えてもらえますか?
-
教えてもらえません。どの申請でも、パスワードなどのログイン情報は教えてもらえません。
- 家族は、親のGmailのメールを受け取れますか?
-
申請はできますが、Googleが内容を確認して判断します。認められても、米国で発行される裁判所命令が必要です。
- 親のGoogleアカウントの閉鎖は、誰が申請できますか?
-
肉親(配偶者・兄弟姉妹・子・親)か、法定代理人・遺言執行人です。Googleの申請フォームから、オンラインで申請します。
- 申請には、どんな書類が要りますか?
-
申請する人の身分証明書と、亡くなった方の死亡証明書をスキャンして添付します。英語以外の書類には、専門の翻訳者による英訳(公証済み)を付けます。
- Gmailが見られないとき、親の契約はどうやって探せばいいですか?
-
クレジットカードの利用明細、通帳の引き落とし履歴、自宅に届く郵便物から探せます。
まとめ
- Googleは、亡くなった方のパスワードを家族に教えない
- メールの中身を受け取る申請はできるが、米国の裁判所命令が必要になるなど条件が厳しい
- 契約の手がかりは、カードの明細や郵便物からたどれることが多い
まずは、親御さんあての郵便物と、ふだん使っていた通帳の2つを、机の上に集めるところから始めてみてください。メールを見なくても、契約の手がかりはそこからたどれます。
今日できる一歩
親御さんのクレジットカードの明細や通帳を出して、毎月引き落とされている会社の名前を書き出してみてください。
手続きの方法は変更されることがあります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。


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