親のInstagramを死後に削除する方法【追悼アカウントとの違い・必要書類・入力手順】

親のInstagramには、写真や投稿、フォロワーとのつながりが残っています。パスワードが分からないままでは、家族がログインして整理することもできません。

結論からお伝えすると、親御さんのパスワードが分からなくても、ご家族が正式な手続きを申請できます。また、「今日中に」と急いで何かを決める必要もありません。

Instagramには、アカウントを完全に消す「削除」と、思い出の場所として投稿を残せる「追悼アカウント」の2つの選択肢があります。どちらを選んでも、そのあとは誰もログインできなくなるため、乗っ取りの心配もなくなります。

この記事では、Instagram公式ヘルプの内容に沿って、「削除」と「追悼」の違い、準備する書類、申請フォームの入力手順をまとめました。ご自身の気持ちと体調を優先しながら、ゆっくり確認していきましょう。

目次

死後の対応は「削除」と「追悼アカウント」の2つ

親のInstagram、死後の選択肢(完全に削除と追悼アカウントの違い)

親御さんのInstagramについて、ご家族ができることは次の2つです。

選択肢申請できる人必要書類これまでの投稿
アカウントを削除する近親者のみ近親者であることが分かる書類(戸籍謄本など)すべて消える
追悼アカウントにする家族や友人亡くなったことが分かるもの(お悔やみ記事など)そのまま残る

削除は元に戻せません。残しておきたい写真がある場合は、申請の前に保存しておくと安心です。

パスワードが分からなくても、ご自身のスマホのInstagramで親御さんのプロフィールを開けば、スクリーンショットで残せます(非公開のアカウントは、フォローしていた方のスマホからなら見られます)。

消すだけではない「追悼アカウント」という選択肢

追悼アカウントは、亡くなった方をしのぶための場所として、プロフィールをそのまま残す仕組みです。Instagramのヘルプセンターでは、主に次のように説明されています。

  • プロフィールの名前の横に「追悼」と表示される
  • 誰もログインできなくなる
  • これまでの写真や動画の投稿は残り、見られる範囲もそのまま
  • 「発見」など、Instagramの一部の場所には表示されなくなる

「すべて消してしまうのはさびしい」と感じる場合は、追悼アカウントを選ぶ方法もあります。

死後に申請する方法(必要書類と入力手順)

具体的な申請手順に入る前に、1つ知っておきたいポイントがあります。それは、親御さんが生前にどう設定していたかによって、申請が通ったあとの結果が変わるという点です。

親御さんの生前の設定追悼アカウントの申請が通ったあと
追悼アカウント管理人を指名していた追悼アカウントになり、管理人がプロフィール写真の更新などを行える
何も設定していなかった追悼アカウントになり、誰も変更できない状態でそのまま残る
「死後に削除」を選んでいたアカウントが削除される

親御さんがどう設定していたか分からなくても、申請はできます。なお、どの場合でも、ご家族にログイン情報(パスワード)を教えてもらうことはできません。Instagramでは、別の人のアカウントにログインすることはポリシー違反とされています。

完全に削除を申請する場合

削除を申請できるのは、近親者であることを証明できる方に限られます。Instagramのヘルプセンターでは、必要書類として次のようなものが例に挙げられています。

  • 亡くなった方の出生証明書
  • 亡くなった方の死亡証明書
  • 亡くなった方、またはその財産の法的な代理人であることを示す書類

日本の場合は、親子関係が分かる戸籍謄本と、死亡診断書のコピーを用意しておくと安心です。亡くなったことが記載された戸籍(除籍)謄本なら、1通で親子関係と死亡の両方を示せる場合があります。実際に何を求められるかは、手続きのときの案内に従ってください。

戸籍謄本は、2024年3月から本籍地以外の市区町村の窓口でも取れるようになりました(広域交付)。

  • 請求できる人:お子さん(親御さんの戸籍を請求できます)
  • 請求方法:窓口での請求のみ(郵送や代理人による請求はできません)
  • 持ち物:顔写真付きの身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)

くわしくは法務省のページで確認できます。

入力の手順は次の通りです。

  1. Instagramの削除リクエストフォームを開く
  2. ご自身の氏名とメールアドレスを入力する
  3. 親御さんの氏名、亡くなった日付、Instagramのユーザーネームを入力する(Threadsを使っていた場合は、そのユーザーネームも)
  4. 「追加情報」の欄に、ご自身と親御さんの関係などを書き添える
  5. 「送信」を押し、書類の提出はその後の案内に沿って進める

削除は取り消しができません。写真や動画の中に残しておきたいものがあれば、申請前に見返して保存しておきましょう。

親御さんが生前に追悼アカウント管理人を指名し、ダウンロードを許可していた場合を除いて、ご家族がデータをまとめてダウンロードすることはできないため、気になる投稿はスクリーンショットで残しておくのが確実です。

追悼アカウントへの切り替えを申請する場合

必要書類と、入力に使う情報は次の通りです。

  • 亡くなったことが分かるもののスクリーンショット(新聞のお悔やみ欄の記事や、ニュース記事など)
  • 親御さんの氏名
  • 親御さんのInstagramのユーザーネーム(プロフィールの「@」のあとに表示される名前)
  • 亡くなった日付(正確に分からなければ、おおよその日付で大丈夫です)
  • ご自身の氏名と、連絡を受け取るメールアドレス

ユーザーネームが分からない場合は、ご家族やご友人のInstagramで親御さんの名前を検索すると、プロフィールから確認できることがあります。

入力の手順は次の通りです。

  1. Instagramの追悼アカウントのリクエストフォームを開く(タイトルが英語で表示されることがあります)
  2. ご自身の氏名とメールアドレスを入力する
  3. 親御さんの氏名と、Instagramのユーザーネームを入力する
  4. 亡くなったことが分かるもののスクリーンショットを添付する
  5. 亡くなった日付を入力し、「送信」を押す

このフォームは、Instagramと同じ会社が運営するThreadsのアカウントにも使えます。親御さんがThreadsも使っていた場合は、あわせて入力しておくと一度で済みます。

追悼アカウント管理人ができること・できないこと

親御さんが生前に「追悼アカウント管理人」を指名していた場合、その方は追悼アカウントの一部を管理できます。

  • プロフィール写真を更新する
  • タグ付けを確認・管理する
  • 親御さんが許可していた場合は、投稿した写真などのコピーをダウンロードする

一方で、親御さんとして投稿したり、メッセージを送ったり、メッセージの中身を見たりすることはできません。プライバシーを守るための仕組みなので、「思ったより触れない」と感じても、それが正しい状態です。

よくある疑問

パスワードが分かれば、そのままログインしてもいい?

おすすめできません。Instagramでは、別の人のアカウントにログインすることはポリシー違反とされています。削除か追悼アカウントの、正式な申請を使う方が安心です。

申請にお金はかかる?

フォームからの申請に料金はかかりません。削除の申請で戸籍謄本などを取り寄せる場合は、市区町村の窓口で所定の手数料がかかります。

FacebookやLINEも使っていた場合は?

Facebookも同じ会社のサービスで、手続きの流れがよく似ています。

親のFacebookアカウントを死後に削除・追悼申請する方法や、親のLINEを引き継ぐには?本当にできること・できないこともあわせて確認しておくと、あとから「あれも残っていた」と慌てずに済みます。

X(旧Twitter)も使っていた場合は、親のX(旧Twitter)を死後に停止する方法で申請の流れをまとめています。

参考:これはご自身の「備え」にもなります

ここまでは親御さんが亡くなったあとの対応でした。もしご自身がInstagramを使っているなら、元気なうちに「追悼アカウント管理人」を家族に設定しておくと、残されたご家族の負担が軽くなります。

設定の流れは次の通りです(画面の表示は、アプリの更新で変わることがあります)。

  1. プロフィール画面の右上のメニューから「アカウントセンター」を開く
  2. 「個人の情報」を開く
  3. 「アカウントの所有権とコントロール」から「追悼アカウント」を選ぶ
  4. 設定したいアカウントを選び、画面の案内に沿って管理人を指名する

管理人に指名できるのは18歳以上の方です。アカウントを残したくない場合は、管理人の代わりに「死後に削除」を選ぶこともできます。あらかじめ「もしものときはお願いしたい」と一言伝えておくと、いざというときに相手も戸惑わずに済むでしょう。

まとめ:気持ちに合わせて、今日できる一歩から

削除と追悼アカウント、それぞれの特徴と次の一歩

親御さんのInstagramは、完全に消す「削除」と、思い出を残す「追悼アカウント」の2つから選べます。どちらが正解ということはなく、ご家族の気持ちに合う方を選んで大丈夫です。

今の気持ちに合わせて、次の一歩を選んでみてください。

  • まだ迷っている場合:今日はこの記事をブックマークして閉じるだけでも大丈夫です。少し余裕があれば、お気に入りの写真を1枚だけスクリーンショットで残してみてはいかがでしょうか。
  • 削除すると決めている場合:次に役所へ行くときに、親御さんの戸籍謄本を1通多めに取っておくと、申請の準備がスムーズです。
  • 追悼アカウントにすると決めている場合:新聞のお悔やみ欄など、亡くなったことが分かるものをスマートフォンで撮影しておきましょう。

SNSの整理は、親の死後にやること全リスト【デジタル手続き優先順位つき】の中でも、後回しにしてよい手続きの一つです。気持ちが落ち着いてから取り組んでも大丈夫です。

手続きの内容や申請フォームは変更されることがあります。最新情報は必ずInstagramヘルプセンターでご確認ください。

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この記事を書いた人

テクニカルサポートのコールセンターに10年以上携わり、1日数十件・延べ数千件のお問い合わせに対応してきました。セキュリティソフト(McAfee)で3年、モバイルWi-Fi(WiMAX)で2年。その後は、パソコンのセキュリティ、WordやExcel、年賀状ソフト、プリンターまで、ご年配のお客様の「分からない」に電話でひとつずつ付き添ってきました。私自身は古着販売を行うため、古物商の許可も持っていますが、遺品の買取は行っていません。
今も、70代半ばの父からスマホやパソコンのことをよく聞かれます。そして私も、母を見送った家族のひとりです。このサイトでは、各社の公式情報で確認したことを、同じ立場の家族としてお届けします。

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